遅い夏休み

遅い夏期休暇をいただいた。

グループホームは勤務シフトの関係上、全員が同時期に休暇を取得することが難しい。

仕方のない面もあるのだが、ポジティブに考えれば、シーズンオフの落ち着いた時期に休暇を取れるわけで…

休暇前は行きたい候補先もたくさんあって、あれこれ悩むのが休暇前の最大の楽しみというもの。

ただ今回はギリギリまで決めることができず、結局は慣例の墓参りがてらの旅となった。

ただ、いつも通りの墓参りだけではつまらない。何か新しい試みをしたい。

墓参先は静岡で、毎年、近くの露天風呂のある湯治場に逗留している。

今となっては珍しい、昔ながらの湯治場スタイルの宿で、もちろん食事の準備は宿泊者自身がしなければならない。

これまでは、スーパーなどで購入した惣菜や炊事場で簡単な煮炊きをしていたのだが、今回はテーブルやイス、機材を持ち込み、屋外でバーベキューをすることにした。

久しぶりの火起こしにも関わらず、家人が誤って備長炭を購入したこともあり、着火に1時間近くかかってしまい、空腹のため、イライラしたりもしたのだが、焼き上がった肉は絶品だったよ!

やや奮発して、伊豆牛なども買ったのだが、外食と比較すれば、格安に贅沢な時間を味わうことができたし、満足満足!大満足!

BBQ

スパークリングワイン、ビール、焼酎… 飲み過ぎて、翌日は頭痛になったが、それもまた一興。

 

市民酒場

グループホームの勤務は、拘束時間が長く大変ではあるものの、勤務明け(昼間)の外出は楽しみのひとつだ。

職員によっては映画を観ることであったり、若手職員の中には同じく勤務明けの同僚とランチ後に、岩盤浴を楽しむといった様々な楽しみ方をしていると聞く。

先月は泊りの勤務が多く、さすがにまっすぐ帰宅する気になれず、勤務明けにどこかに寄りたくなり、昼食がてら「市民酒場 みのかん」へ。

みのかん

実は市民酒場って歴史が古く、戦時中の物資不足による統制経済下、神奈川県の指導により複数の酒場を整理統合したり、ヤミ売りや横流しできないように来客数や売上量によって、それぞれの店へ酒の配給量を決めていたそうで、横浜にしかないものらしい。

最盛期には市内に200店程あったらしいのだが、現在は3店しかなく、「みのかん」はその一つ。

このあたりの講釈は、吉田類の酒場放浪記あたりが詳しい。

まぁ初めて「みのかん」に行ったわけだが、時間が止まっているとしか思えない店構えは言うに及ばず、店内も歴史を感じさせる渋さとしか表現のしようがない。

なんちゃってレトロ居酒屋と比較できる店ではない。横浜の文化遺産と言ってもいいくらい。

ご主人の「いらっしゃいやし」という挨拶に始まり、ひらがなで書かれた厳選されたメニュー(7~8種くらい?)、隣席の初めて会う客同士のたわいもない会話… 横浜駅から歩ける程度のところとは思えない昼下がりの静寂さ…

藤沢周平や池波正太郎の時代小説なんかを読みながら、チビチビと飲りたいね。

名物である突き出しのおでん(その日は厚揚げとじゃがいも)に まぐろ、たこさし、ゆどうふ、おしんこ、ビール大瓶。最後にグラスに7割くらいの焼酎がなみなみと注がれた特濃酎ハイで締めて、2人で2,300円程度だったように記憶している。

決して万人にお勧めする店ではないけれど、自分にとっては居心地のよい店だな。nozomi141さんには、ぜひともお勧めしたい店です。

年内に市民酒場 残り2店(常盤木・諸星)制覇します!